サンクスカードとは？導入のメリットと運用

近年、職場の活性化を促すサンクスカードへの注目度が高まっていることをご存知でしょうか。
今回は、サンクスカードとはどのような施策なのか、導入するメリットや導入する際に押さえておきたいポイントを解説します。

コミュニケーションの活性化、モチベーションの向上、離職防止や定着促進などの課題をお持ちの事業者・担当者様は、ぜひ参考にしてください。

サンクスカードとは？

サンクスカードとは、従業員同士などで感謝の気持ちを伝え合う際に用いられるカードです。手書きのカードを渡して仲間を称えたり、ねぎらったりするこの制度は、ザ・リッツ・カールトン東京や日本航空（JAL）、東京ディズニーリゾートなど、各業界のリーディングカンパニーによって行なわれています。

「この前のフォロー、とても助かりました。ありがとうございました！」

「準備してくれた資料のおかげで、商談がスムーズに進んだよ！」

受け取る従業員はもちろん、サンクスカードを送る側の従業員も、日常的にポジティブな心理を経験する機会を増やす施策です。職場のコミュニケーションを活性化させる制度・施策として、近年話題となっています。

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サンクスカード導入のメリット

ここでは、サンクスカードを導入することによって生じる具体的なメリットを見ていきましょう。
- 従業員間のコミュニケーションが活発化する
  
  感謝した・感謝された内容をあらためて相互で認識し合う機会が生まれ、前向きなコミュニケーションが活性化されます。また、社内でその内容を共有することで、メンバー同士の相互理解も深まっていき、職場内の会話のきっかけにもなり得ます。
  さらに、業務上のあらゆる場面で大小を問わず、協力やサポートといった行動も生まれ、チームワークも強化されていくでしょう。
- 社内の雰囲気が良くなり、離職防止や人材定着につながる
  
  サンクスカードを渡しあうことは、非常にポジティブなやり取りといえます。感謝の気持ちを贈り、受け取る文化が浸透すれば、自ずと社内の雰囲気も良くなっていくでしょう。
  
  本来、感謝は制度がなくても交わされるべきものかもしれませんが、忙しい業務のなかで伝えそびれることも多いものです。そのような時に小さな貢献も逃さず、アクションの後押しをするのがサンクスカードです。日々の感謝をしっかり吸い上げる環境は、従業員の心理的な働きやすさにもつながり、離職防止や定着促進の効果も期待できます。
- 従業員のモチベーションを高めるきっかけになる
  
  協力やサポート、あるいは頑張りに対して、感謝や称賛を受けることで従業員のモチベーションは高まるでしょう。普段人知れず行なっている良い行動や働きを、誰かに認めてもらえる機会があれば、本人の働く姿勢や仕事の質にも違いが出てくるのではないでしょうか。
  
  サンクスカードがあることで、「自分のことを見てもらっている」「気にかけてもらっている」ということを実感する機会が増えます。サンクスカードは、受け取る従業員の自己肯定感を高めることにも有効なのです。

サンクスカード導入を成功させるポイント

サンクスカードの制度は、ただ「感謝の気持ちを贈ろう！」と従業員に伝えるだけではうまくいきません。本章では、サンクスカード導入で理想の効果を得るために押さえておきたいポイントを解説します。

サンクスカード導入の目的やルールを明確にする

サンクスカードを導入する目的やルールを明確にして、実践する従業員にもしっかり説明しておくことが大切です。
社内の雰囲気が良くなり、離職防止や人材定着につながる

サンクスカードを渡しあうことは、非常にポジティブなやり取りといえます。感謝の気持ちを贈り、受け取る文化が浸透すれば、自ずと社内の雰囲気も良くなっていくでしょう。

「やらされている感」を持って交わすサンクスカードには意味がありません。従業員のポジティブな心理を生み出したい施策であるのに、単に業務が増えただけと感じさせてしまう可能性があります。

ルールがあいまいだと、制度があってもなかなかやり取りが生まれなかったり、意味のない不正な贈り合いが発生したりすることもあるようです。誰から誰に、どのような行為に対して、いつ、どのような方法で贈るのか、といったルールは明確に決めておきましょう。
従業員の負担にならないように工夫する

サンクスカードを送るという制度が、従業員の負担になってしまっては本末転倒です。手書きや手渡しという方法も良いのですが、従業員の負担になったり、手間が気になったりすることもあるでしょう。

そこで、手渡しではなくカードの写真をチャットなどで送るという方法もあります。
また、手軽にサンクスカードを作成・送信できるアプリを利用するのも一案です。
慣れたパソコンやスマートフォンからであれば、いつでも簡単に作成して送れるほか、他の従業員との共有もしやすいでしょう。

サンクスカードを導入する場合は、高い利用率につながるよう、さまざまな工夫をしましょう。